中国の技術者をカンボジアに連れ込み計画!
CDLの劉です。自宅が停電しているので、再び事務所に戻り営業のリサーチをしています。
先日シンガポールのBENSIUSという人材紹介会社の方がご来所されました。この会社の主な業務は中国の新卒者を、シンガポールを中心とした海外各国に就職させることです。
今、東南アジアを視察されていて、インターネットを通してCDL社のことを知ったそうです。話によりますと、いまカンボジアを中心とした東南アジア各国は観光名所として知り渡っているのですが、その一方でビジネスチャンスとして捉えている若者も多く、カンボジアで就職し、市場調査をしながら起業の準備をしようと思っている人もいるそうです。
個人的な見解ですが、単なる就職なら、中国の新卒者はここに来て欲しくないです。というより来たとしても就職できない可能性が高いです。なぜならカンボジア現地の方と比べると優位性がないからです。
今、カンボジアで中国語が話せる(ビジネスレベル)従業員の平均月収は300ドル程度です(CDL社データより)。またカンボジアの大卒者であれば、ほとんどの方は英語が話せますし、仕事の経験が2,3年ぐらい持っておられます。外資企業にとって安い人件費で相当能力の高い方を雇えることになります。
一方で、カンボジアにおける中国の新卒者の雇用状況を見てみると、中国の雲南省や広西省に「カンボジア語専攻」学部を設置する大学を増えてきていますが、こういう学部では大体3年間は履修してなければならないです。2年間は中国においてカンボジア語を勉強し、残りの1年間は交換留学でカンボジアで勉強します。そして、卒業生の99%はカンボジアで就職することになります。
なんで中国に就職しないの?と疑問に思う方がいらっしゃるかと思いますが、その理由は「中国国内で就職口がない!」からのです。まったくないわけでもないですが、残りの1%は中国の政府関係やカンボジアの大使館で就職できるくらいだそうです。それ以外はほとんどないのです。
さて、新卒でカンボジアに就職した場合は給料がいくらなるのでしょうか?答えは600ドルです。これは基本給だけですが、その外福利厚生等について羅列させて頂きますと、ビザ費用は300ドル(1年の場合)、食事や住宅を会社供給、往復チケット(年一回)、有給休暇(一カ月)、ボーナス(一か月分)!となり、全部合わせて計算すると月給は800ドル近くになります。それに対して言語能力は中国語とクメール語(カンボジア言語)のみ(英語できる人もいますがほとんど日常会話レベル程度)の上、仕事経験はありません。
つまり、カンボジア現地の方と比べると優位性がゼロと言っていいほどです。唯一優位性とあるとすれば、それは中国人の商習慣がよくわかっていることです。しかし、それだけでは500ドルの差は割に合わなさすぎます。なので非常に就職が厳しいのは現状です。
シンガポールの会社の話に戻しますが、中国現地の新卒者をカンボジアに連れてくることはまた早いじゃないかとお伝えしました。ただし、その一方、中国の管理層や技術者を連れてくるのはアリです。今カンボジアの平均年齢は25歳と言われています。管理層や技術者など教育や育成は非常に遅れていて、今世界各国の企業はカンボジアに進出している中、マネジメント力や様々の分野において技術力を持っている人材がとても少ないです。なので、中国から管理層や技術者を連れてくるのが大いに潜在市場があります。
今回の訪問に関して課題として持って帰っていただいて、検討してもらうことになりました。近いうちに一緒にお仕事できるのを楽しみにしています。
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