カンボジアに進出する際には、週休二日制にするか否かなど、休日の規程には慎重に【カンボジア進出】
カンボジアに進出する日系企業様から、勤務形態を週休二日制とするか否かなど、就業規則についてご相談をお受けします。
安易に週休二日制にして、後で後悔することのないよう、休日の規程の策定には慎重を期された方がよろしいかと思います。
なぜならカンボジアの祝祭日は、27日もあるからで、これに、有給休暇18日を合計しますと45日。つまり1ヵ月半は休みとなります。
2015年のカンボジアのカレンダー(画像を参照)を見てみると、週休二日制かつ祝祭日が日曜と重なった際の振替規定のある会社なら、3日以上の連休が8回、そのうち5連休が2回(5月と11月)、6連休が1回(10月)です(ちなみに、この画像を保存してPCの壁紙にされると便利です)。
これを憂うか羨ましがるかは、価値観や立場によって違うと思いますが、個々の祝祭日に固有の意味があっても、一般的なカンボジア人にとっては単なる休日でしかないようです。
現在、日本の祝祭日は16日ありますが、私が子供のころは12日しかありませんでした。
サービス残業が当たり前の日本人は世界中から働きすぎだと思われているかどうか知りませんが、過労死の数が世界トップレベルなのは事実です。
長時間労働をした分、睡眠時間や家族団らんの時間など、他の時間で削って帳尻を合わせなければなりませんでしたが、がむしゃらに働いた甲斐あって日本は経済大国になりました。高度経済成長に沸き、国民の所得は倍になって生活は豊かになったわけです。
そんな国民に対するご褒美というわけではありませんが、日本の祝祭日は数十年かけて少しずつ増やしてきました。
ドイツの哲学者カントは、労働した後の休息が最も平安で純粋な喜びの一つであると言っていますが、新しい祝日が増えるニュースは、その喜びを味わう機会が増えるという意味でも吉報として社会に受け留められてきたと思います。
翻って、カンボジアは既に27日も祝祭日あるわけですが、カンボジア国民にとって今が踏ん張り時のはずなのに、ご褒美を先にもらってしまったような格好です。哲学者カントの言葉を借りれば、休息が多すぎるあまり休息の喜びを感じられない、という状況なのかもしれません。
ちなみに、タイの祝祭日は17日、マレーシアは12日、ベトナムは10日です。
単純に考えても、カンボジア人が祝祭日を休んでいる間に隣国は前進しているのですから、カンボジアとの差は縮まるどころか益々開いてしまうかもしれません。
アジア開発銀行は、2015年と2016年の経済成長率を7.3%~7.5%と安定的な成長を予測しているわけですが、カンボジアに進出した日系企業はこの数字以上に成長して欲しいですし、そのためにも外国人の踏ん張りだけで支えれているような会社組織にならないようにと、自戒もこめつつ願っております。
CDL代表
北海道札幌市生まれ。22年間、厚生労働省などで勤務。2012年、カンボジア人青年との偶然の出会いから、能力・スキルに見合った仕事につけない人がいることを知り、カンボジア人に職業を紹介するビジネスを決意。
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