到着したら -銀行口座を開くには-
カンボジアに現地採用や駐在により長期滞在する場合、銀行口座があると便利です。
日本だと、ほとんどの会社の場合、給与は銀行振込ですが、カンボジアの場合は、銀行口座の普及率が低いので、一部の企業を除けば、まだまだ現金の手渡しで給料を支給する会社が多いと思います。
給与が手渡しだとしても、盗難リスクを考えればタンス預金では危険です。よほど重厚な金庫が住んでいる家に備え付けていれば別ですが。
しかも、毎年3%くらい物価上昇しているカンボジアでタンス預金すれば、毎日少しずつ実質目減りしているわけですから、銀行に預けない理由などありません。迷わず銀行口座を作っておきましょう。
ちなみに、日本のようなペイオフ制度(預金保護等の救済制度)はカンボジアに無いので、銀行が破綻すれば預金はパーです。しかし、そんなことを恐れていても仕方がありません。どういう時に銀行が破綻するのかは、日本人なら経験していることですね。
銀行はどこを選ぶべきか
カンボジアには既に35行も商業銀行があり(2016年現在)、迷ってしまうかと思います。もし就業先の会社からの給与が、銀行振込を行っているなら、会社が決済で利用している銀行と同じ銀行で口座を開設するように勧められるでしょう。会社側からすると、その方が会計処理が簡単ですからね。
ただ、カンボジアの銀行は手数料が高いので、会社が利用している銀行と違う銀行を指定口座にした場合の送金手数料を自己負担と言われても文句は言えないでしょう。会社が法人口座を作る理由もそれなりですから、素直に会社が勧める銀行で口座開設した方が無難だと思います。
ちなみに他行への送金手数料は、2000ドル以下の少額なら2~5ドルです。
日系企業が会社決済でよく使う銀行は、日本デスクが存在するかどうか、会社から近いかどうか、インターネットバンキングが使えるかどうか等、サービス重視で選択していると思います。だいたい、大手の商業銀行トップ4(アクレダ銀行、カナディア銀行、カンボジアパブリック銀行、ANZロイヤル銀行)か、あるいはプノンペンタワーに支店にあるプノンペン商業銀行のどれかだと思います。
これらの銀行は会社が法人口座を作るだけあって、個人の利用としても便利だと思いますので、会社が給与振込を導入していない(その方が多い)場合でも参考にすると良いと思います。
銀行口座の開設
カンボジアはドル経済ですので、だいたいの銀行では米ドルの口座を開設することができます。カンボジア経済は1990年初め、国連暫定当局の到着後にドル化し、1993年には経済取引の約36%を占め、現在ドル取引はカンボジアのそう金融取引の約84%を占めています。
米ドルと現地通貨のリエルのどちらの口座を開設した方が良いかといえば、米ドルです。ほとんどの日本人はドルで給与を得られるでしょうし、リエルはお釣りの時に入手するくらいですから。
口座開設に必要な書類は、身分を証明するものとしてパスポート、カンボジアの現住所を証明するものが必要です。ただし、銀行によって後者のチェックは厳しい銀行と、そうでない銀行があります。以前まで緩かった銀行も、徐々に厳しくなってきています。現地採用者として長期滞在している方の場合、基本的に現住所があるはずですから問題は無いと思います。いずれにせよ、銀行の支店や担当者によっても取扱が一貫していないことも、時々ありますので、当たってみる以外に方法はありません。
ちなみに、利息に対しての源泉所得税は、居住者(7%)と非居住者(14%)で違います。しかし、現地採用者や駐在員などとしてカンボジアに長期滞在するのであれば居住者扱いにしてほしいところですが、居住者であるか否かの判断が銀行によってまちまちです。
どこの銀行でも、シングル(1ヶ月)ビザだけで口座開設をすれば、居住者として扱ってくれません。また、マルチプルビザを取得していたとしても、取得日から一定期間の経過がなければ居住者と認定してくれない銀行もあります。すなわち、海外就職などで長期滞在するつもりで入国したとしても、入国して間もなくのうちは、銀行で口座開設ができても非居住者扱いとなって、源泉所得税14%の適用をうけます。
口座開設しようとする銀行が、あなたを居住者とみなす基準を確認し、その基準を満たした時点で口座開設するか、できるだけ早く欲しい事情があれば、まずは非居住者として口座開設し、基準を満たした時点で変更手続きを行うのが良いでしょう。
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